博多織とは?
博多織の歴史には諸説ありますが、博多織工業組合公式サイトによれば、鎌倉時代、宋に渡った満田彌三右衛門が持ち帰った唐織がはじまりで、時は流れて15世紀後半、彌三右衛門の末裔である満田彦三郎が明に渡り、帰国後に研究を重ねて開発した織物がその原点となったそうです。
博多織の素材は先染めの絹で、数多くの細い経(縦)糸に数本の糸を束ねた太い緯(横)糸を筬(おさ)と言われる道具で打ち込んでつくらます。その下準備は1㎜にも満たない経糸をデザインに合わせて(多いもので15,000本以上)1本ずつ穴に通すもので、極めて緻密で熟練した技術を必要としており、準備から完成まで、長いもので数か月を要します。博多織の代表的な品は帯ですが、美しい光沢と締める際に発する「キュッ」という絹鳴りが特徴で、機能的にも緩みにくいことから多くの人に愛されてきました。